あにろっくのブログ

誰かの明日への生きる力になれたらと思います。いやまじめか!

SOS息子とのカラオケ2

深夜の高速バスに乗り、息子のいる大阪に向かう。深夜といえども横浜のバス乗り場B-8から乗る人は結構いる。運転手にフルネームを伝え乗車する。新幹線より安いからということと時間の節約を考えて、高速バスを選択したがかなり窮屈である。大阪梅田のモータープール到着は休憩を挟みながら、午前7:00である。バスの窓は遮光カーテンで閉ざされていて乗って直ぐに消灯となり、スマホの使用や音楽を聴くこと等が禁止となる。乗客の睡眠が最優先されるからだ。何度かサービスエリアで休憩のたびに照明をつけられ、まぶしくて起こされるのが苦痛だが致し方ない。そうやって無事大阪に到着。そこから阪急電車で息子の居る最寄り駅に30分ほどで到着。阪急電車のボディカラーと車内のクラシカルな緑のシートに心癒やされながら。最寄り駅近くのコンビニで息子に電話をかける。1度目は出ない。もう1度かけると眠そうな声で出た。到着を伝えてアパートに向かう。緩やかなのぼり坂、散歩中の犬を横目に進む。オートロックを外してもらい3階の部屋に入れてもらう。おはようの挨拶と痩せた息子の顔を見て、コンビニで買ったおにぎりとお茶を頬張る。腹が減っていたのかおにぎりを3つ、サンドイッチを1つ食べてしまった。今日は映画を観て、昼飯を食べてからカラオケというスケジュール。私が勝手に決めた。それを彼に伝えると「うん」と言って伊丹空港近くのシネコンへ。2時間の映画鑑賞。映画を観る前にガチャガチャをやりにいって、ニッポン放送のアイテム品をゲットしてご満悦。かぶったアイテムを頂戴する。彼もラジオが好きなのだ。映画を観たあとは、シネコンの3階で中華を食べる。息子はチャーハン単品で、私はあんかけチャーハンのセットとデザートを注文。彼はまたしてもあっという間に平らげ、私の半麻婆豆腐と杏仁豆腐を食べるかと聞くと美味しそうに食べた。彼はいつも腹八分目を心がけていて自分から食べようとしない。私から見れば変な性格だ。本当に彼はこのあと、父親と2人でカラオケに行ってくれるのだろうか。ネットで安いカラオケ店を探すと駅を挟んで15分くらい歩いたところに発見。彼は何も言わずに付いてくる。途中配られているティッシュやチラシの入ったボールペンを受け取りながら。カラオケ店に到着すると受付で1時間なら待ち時間が10分程度、1時間以上だと1時間待たされると言う。なので延長なしのスタンダードコース、ソフトドリンクと、酎ハイの飲み放題付きに決定。(お酒を飲むのは大人の私だけです)モニターで部屋には入れの表示。端末にQRコードをかざして部屋へ。入ると久しぶりすぎて、自分のイメージと違い戸惑っていると、息子は画面付きのリモコンを手に取り、自分ではなく私に渡す。私は食べもののリモコンを手に取り、ポテトフライとたこ焼きを注文。まず最初に私が『始まりはいつも雨』を選曲。私が歌っている最中に彼も選曲。飲み物が運ばれてきた私はレモンサワー、彼はソフトドリンクなので、なっちゃんアップル。彼の選曲は「ずっと真夜中でいいのに」の歌。速いテンポとキャッチーなメロディを歌い上げた。意外だった。練習しているのだろうか。私は嬉しくなった。というのも、大きな声を出すことでストレス解消出来たらいいなと思っていたからだ。彼はギターも少し演奏できて、高校時代は軽音楽部。そのあとも交互に私は90年代の曲、彼は最近の曲となぜかサザンオールスターズを歌いながら1時間で終了。もっと歌いたかったが彼の部屋に帰宅。途中スーパーに立ち寄り、弁当とミカンとビールを買う(もちろんこのビールは飲み足りない私のもの)。なんとなくそれぞれ軽い疲労感を味わいながら、風呂とテレビ番組とスマホいじり。彼の部屋には客用の布団はないので、スーパーに併設していたしまむらで買ってきた毛布にくるまり就寝する。

朝6時半にトイレで目覚める。布団の外は11月だけあってひんやり寒い。さて今日はなんばにあるよしもと漫才劇場に行って、お笑いライブ。チケットが3000円もしてとても豪華なラインナップ。COWCOW、ミキ、すゑひろがりずニッポンの社長ロングコートダディ、天才ピアニスト、セルライトスパ、もも、間に新喜劇極み他が出演するライブである。午前8時半に出発。ライブ中トイレに行きたくないので、駅でまたトイレを利用。梅田駅で地下鉄に乗り換える。なんば駅に到着。地下の連絡道を通り、8番出口から5分くらいで劇場に到着。開場20分前に到着。エレベータで5階に着いた後、SOS息子が端末でチケットを出す。9時40分に開場。並んで検温と消毒後、チケットをもぎられ、劇場の後方から2番目の真ん中端の席に座る。SOS息子は反対の端。予約の関係で離れて座る。かえってそのほうが気疲れしないので良かったとあとから思う。若い芸人さんの一発ギャグで席(お客さん)を温め、時間の経過とともに芸歴の長い、もしくは笑いの取れる芸人さんへ。徐々に笑いが増える。今日のトリはCOWCOWだ。登場しただけで笑いが起きる。若手のように声を張らず、ややもすると聞き取れないくらいの声量でしゃべる。観客は聞き耳を立てる。その繰り返しで大爆笑につながり、今日受けていた若手のネタを即興で真似して笑いに変える余裕。芸人のチームワークで観客を魅了した。完全にSOS息子のことは忘れていた。終わってから息子と近くで昼食。焼肉でも食おうかと思っていたが、SOS息子がラーメンを食べたいというので、検索して商業ビルの8階ラーメン店だけが集合しているエリアで味噌ラーメンを食べる。一杯1200円なり。いつからこんなに高くなったのか。券売機でチケットを購入して、席についてチケットを渡し水が出てきて、ラーメンが出てくるまで10分くらい。味は香ばしい味噌と歯ごたえのある麺がマッチしていておいしい、美味しくなくては困る。ライブのことなどを軽く話して、写真を撮って妻に送る。食べ終わり、駅へ。梅田駅で息子と別れる。仲が悪いわけでもなく、何を話しするわけでもなく「じゃあね年末また。」という言葉で私は新大阪の駅に向かう。新大阪から東海道新幹線の切符を券売機で購入。5分後には新幹線の車内。一路、新横浜の駅へ。ウトウトしながら寝過ごさないように、痛いおしりをさすりながら新横浜駅に到着。雨でアスファルトが濡れている。アパートに到着。好きなアニメをテレビでリアタイする。息子にLINEをする。「昨日と今日は付き合ってくれてありがとう。自分が若い頃に体験できなかったことをSOS息子のおかげで、いま体験できている。おれが元気でいる間は、お金のことは心配しないでたまには美味しいものを食べたり、お風呂に入ったりリラックスをしてね。」と書いた。すぐに既読にはならなかった。寝ているのだろう。3時間後に「うん、こっちも楽しかったありがとう。」という返信。彼はもう19歳。わたしが19歳だった頃、大学でも部活をやっていたから孤独感は全く無かった。恋に部活にアルバイトに勉強に、とにかく休みがなかった。性格上何事にも全力で突き進んでいたし、体力もあったので全然疲れなかった。今の子供達は小学生の頃に東日本大震災、コロナで学生時代のイベントは中止。景気もそれに伴い失速。元気のない日本で生活している。それれをどうクリアしていくのか、自ら考え乗り越えなくてはならない。私は心配性ゆえ、こどもに会いに行ったり一緒に御飯を食べたりしているが、そろそろ見まもるだけの時期に来ているような気がする。そうでないと、自立に失敗するのではないかと思う。親として辛いことではあるが、転ばないように手助けばかりしていると、ふいに転んだ時に起き上がれなかったり、手をつかなかったり、大怪我してしまうかもしれない。転び続けてかさぶたをつくりながらも転んでから立ち上がることを学習する。子育ては難しい、答えがない。きっと人生と同じでそれを探し続けることが大切なんだろう。そうして、ここに今の苦しみを記す。