持たない生活にあこがれる

いつかのテレビ番組で、この人面白い人だな、こんな考え方もあるんだなと感心させられた。ふくよかな見た目と特徴的な話し方。しかしながら、その方は病気でこの世を去ってしまった。その方が亡くなる前に書かれた本。当時まだサブスクリプションという言葉がまだ取り上げられる前の話。借りるといえば、せいぜいTUTAYAのレンタルCDが頭に思い浮かぶくらいの世の中。まさか、現在これほどまでに借りることが一般的になるなんて。この本を読んでいたおかげで、ちょっと他の人よりも先行して動けていたと自負している。金子哲雄「持たない」ビジネス儲けのカラクリという本である。

【中古】 「持たない」ビジネス儲けのカラクリ / 金子 哲雄 / 角川書店(角川グループパブリッシング) [新書]【ネコポス発送】

 当時、明石家さんまの『ホンマでっか！？TV』に出演されていて、流通ジャーナリストとして軽快なトークをされていた。２０１２年にこの世を去られた。４１歳の若さで。テレビ画面でも最初の出演はぽっちゃりしていた顔立ちが、次第に痩せこけていったことを鮮明に覚えている。こちらの書籍の内容は忘れてしまったが、確かレンタル倉庫のビジネスについても書かれていたと思う。そんなやり方が今後日本でも浸透していくだろうなと感じた一冊だった。

私は現在、サブスクリプションサービスとして、動画配信と週刊誌そして自動車のタイヤを利用している。月に合計約１万３,０００円を支払っている。みなさんはどうだろうか。便利なので今後も増えていく可能性はある。自営業なので突然の出費に困るのである。例えば車の車検代なんかはある時１６万円掛かったこともあった。そうすると自営業の場合、収入のタイミングによっては月々の支払いもあるので、資金が回らなくることもある。なので支払いは月々均等にしたい派なのである。そうすれば見通しが利くので安心して仕事に専念できる。今後利用したいサブスクはやはり自動車だ。セカンドカーとしてサービスを利用したい。まあこの場合リースという方が正しいであろう。リースといえば法人利用がほとんどだが、最近はトヨタ自動車のKINTOというサービスも人気らしい。あとは洋服。私はおしゃれが大好きである。しかしながらほぼ毎日しごとなので普段着はワークマンで購入した作業着である。なので、ブランドの洋服やバッグや靴などは買うこともあるが、ちょっともったいないというか、元を取れないと損した気分になる。なのでファッションのサブスクは利用する価値がある。最期に大好きなビールである。KIRINの家庭用ビールサーバー、ホームタップというサービスはすぐにでも申し込みたい。ビール好きにはたまらないなんとも悪魔的なサービスである。

特に季節ものなんかは洋服でもそうだが、扇風機や暖房器具、ひとり暮らしの方ならテレビ、冷蔵庫や洗濯機なんかは買わずに借りた方が後々得だと思っている。いろいろ考え方はあるが。持たない、ということは実はとても贅沢なのでは、と最近思ってしまうのである。そのたびに冒頭で紹介した金子哲雄さんのやさしい笑顔を思い出すのだ。